第14章 日常5:素顔の僕とお姉ちゃん(?)
和の手が僕のお股でモゾモゾ動いて…
そうなると当然、
「ん、あ、あん…」
僕の息だって自然と荒くなるわけで…
このままモミモミを続けられたら、絶対ヤバイって思ったその時、
「ま、まあさ、あくまで”可能性”の話だし、実際その彼がHIMEちゃんの正体に気付いてるかどうかは、本人に聞いてみないと分かんないことだからさ…」
相葉さんが、僕のお股でモゾモゾと動く和の手を掴んだ。
「チェッ…、つまんないの…」
隣で和がボソッと言ったのが聞こえたけど、聞こえないフリをして身体ごと顔を相葉さんに向けた。
僕に背中を向けられた和が、僕の背後で両指で唇の端を思いっきり引っ張って、アッカンベーをしたのが分かったけど、和には申し訳ないけど、ちょっと無視しといて…
「聞くって…、どうやって…?」
僕は相葉さんに問いかけた。
すると相葉さんは苦笑いを浮かべながらも、長い両腕を組んでから「うーん…」と小さく唸った。
そして、
「それはさ、だからさ、何て言うか…」
ちょっぴりしどろもどろな口調で言ってから、再び「うーん…」と唸った。
え、まさか何も考えてなかったとか…じゃないよね?
でも僕の予感て、けっこうな高確率で当たったりするんだよね…
それも“悪い予感”ばかりね。
「確かめる方法は…、これから考えるっていうか…さ、ね、和?」
ほらね?
僕はガックリと肩を落として、身体の向きを今度は和の方に向けた。
あ、お股はクッションでしっかりガードしてからだけどね?
だってさ、またモミモミなんかされちゃったら僕、今度こそ正真正銘“元気100倍智くん!”になっちゃいそうなんだもん。
なんたって和の手、ぽにょぽにょしてて凄く可愛いんだけど、手先は凄く器用で…
そんな和の手にモミモミされると、凄く気持ち良かったりするんだけどさ…
でも“今は”それどころじゃないから、どうにかして息子くんを守らないとね?
僕は両手で和の手を握り、縋るように見つめた。