第2章 お兄ちゃんと一緒【寺光遙日】【寺光唯月】
身体を綺麗にしてもらって、服を着せられて、ご飯食べる?って聞かれたから、要らないって言って走って出てきた。
わたしと、ゆづにいちゃんは、兄妹なのに。こんなのおかしいよ。
でも、ふざけてるわけではなさそうだった。はるにいちゃん。どこにいるの?
考えていると、前から人が来て、わたしはその人の体にダイブした。
「はるにいちゃん。はるにいちゃん。」
「わっ。ゆかり。どうしたんだよ〜。」
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「ゆかり、いつも悩んだ時はこの公園に来たよね。」
はるにいちゃんの車で来たのは、家の近くの公園だった。
小さい頃から何かあると、この公園でじっとするのが好きだった。その度に、心配されて、2人のお兄ちゃんが見つけてくれたっけ。
「さっき、ゆづにいちゃんと、エッチした…」
「…………」
「ゆづにいちゃん、酷いんだ…痛くて、苦しかった。思わず、逃げてきちゃって…」
「家に帰りたくない?」
「……」
こくんと頷いた。
ゆづにいちゃんの顔、今は見たくない。
にっこり笑ったはるにいちゃんは、私に言った。
「じゃあ、おいで。」
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着いたのは高級そうなホテル。
部屋は海と夜景がよく見える上層階の部屋だった。
「わーっ。きれい。」
「すっげー。高い。」
ちょっと離れてるはるにいちゃん。そういえば、高い場所苦手なんだっけ。
「ルームサービスでございます。」
運ばれてきたのは、ピザ、ポテト、チキン、それにケーキ。
「2人で食べつくそうぜー!」
「はるにいちゃん。ありがとう。」
楽しくご飯を食べて、いっぱい笑った。
そのあとは、夜景を見ながらバラ風呂に入っていた。
ノンアルコールカクテルを持って、はるにいちゃんが入ってきた。
「ちょっかいかけたら、怒るよ。」
「しないって。たまには、にいちゃんらしいことさせてよ。」
そう言うと、シャンプーハットをつけられて、泡で頭をわしゃわしゃ洗われた。心地よくて、安心して、ほかの場所も洗ってもらった。
「おいで。」
はるにいちゃんに呼ばれて、湯船でカクテルを飲んだ。
お風呂で、夜景を見て、お花の香りがして、美味しいカクテルを飲むなんて、オシャレ。はるにいちゃん、女の子に慣れてそうだもんな…
そう思ったのもつかの間、だんだん体が熱くなって、股がウズウズしてきた。