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Diva!【イナズマイレブンGO】

第31章 Beauty!〈遠坂 雪音〉


一個なくなったと思ったが、気のせいだと思ってた。この為に盗んでたって事⁉︎

『どう?我ながら自信作なんだけど』
「美味い」
『ほんと⁉︎』

好きな人に自分が作ったものを美味しいと言って食べてもらうのはとっても嬉しい。

『ありがと!』

さっきの営業スマイルじゃなくて、やっと自分らしく笑えた気がする。

『ちゃんと全部食べてくれるじゃん』
「美味いからな」
『彼女にしたら、京介に毎回持ってくるよ』

あっ…これ本当に恥ずかしい。もう付き合ってるけど、今度は私から告白するなんてハードルが高い。

『どう…ですか。彼女に、してみませんか…』

上目遣いで必死に訴えてみる。もう終わってくれ。恥ずかしくて茹で上がってしまいそうだ。

「はい!終了です!ありがとうございました!」

ミスコンってただ前に出てなんか話して終わりだと思ってたから、これはかなり恥ずかしい。

「何気ない日常でとの事でしたが、我々かなりキュンキュンしましたよ!」
『わ、私も凄く恥ずかしかったです…』

可愛かったよ〜と客席から声が聞こえる。やめてくれ、私のHPはもう0だ。赤くなった顔を隠す様にして控室に全速力で戻る。

「お疲れ様」
『先輩方…!』
「とっても可愛かったよ。雪音ちゃんってもっとツンとしてるイメージがあったから、ギャップ萌えっていうか」
『わぁああ!それ以上は言わないで下さい思い出しちゃうから!』
「あら可愛い。こんなに可愛い顔を見れるのは剣城君だけなんでしょうね」
『揶揄わないで下さい…凄く恥ずかしかったんですから』

先輩たちにおちょくられつつ、ミスコンは終了した。結局優勝はやっぱり夜蝶先輩で、誰でも間違いなく夜蝶先輩に入れるだろうなと私も思った位だ。

『京介』

結果発表の時はドレスだったので、ドレスのまま京介の元へ駆け抜けた。これから後夜祭の花火が始まる。

『ねえ。花火、特等席で見に行かない?』
「そうだな」

花火は屋上だって相場が決まってる。京介も分かってるのか、先陣切って階段を登り始めた。

『この服と靴だと登りにくい…ってうわっ!』
「ちっ…」

京介に腕を引かれてなんとか寸でのところで踏み留まる。

「大丈夫か」
『だ、大丈夫ありがと…』

そのまま腕を引かれた状態で屋上まで駆け上がった。

「花火、始まってるな」
『ねえ京介』

屋上の扉を閉めて、2人だけだ。
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