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Diva!【イナズマイレブンGO】

第28章 Prisoner!〈栗花落 菖蒲〉


『うん。今は問題なく全部覚えてる。矛盾が大きすぎてそんなに長く保っていられなかったみたい。恐らく雪音のお姉さんももうそろそろ記憶が治ってるんじゃないかな』
「言い換えるとするならば、一定時間しか記憶を改竄できないっていう事なんだろうね」
「やっぱり私の見立ては間違ってなかった。相手方の動きが早すぎたから、何か隠してるんじゃないかって思ってたんだ」
『雪音はそこまで見越してたんだね』

流石天才だ。普段はさも一般人の様に振る舞うが、彼女の頭脳はピカイチ。昔から頭は良かったし、戦略を考えて相手の裏を掻くことに長けてた。

「まぁね。こういうのは私の仕事でしょ」
『そうだね。ありがとう雪音』
「親友の為なら惜しみなく使うよ。無事に戻って来てくれて良かった」
『剣城君も、ヒロトさんもありがとうございます。そして太陽も。連れ出してくれて、ありがとう』
「無事に戻ってきて良かったよ、菖蒲ちゃん」
「良かったな」

2人が答える中、太陽は少し暗い顔をしていた。

『どうしたの、太陽』
「だって、菖蒲の髪…」
『言ったでしょ。生きていれば髪なんて幾らでも伸ばせるよ。それにちゃんと役に立ってくれたじゃん』
「そう、だけど…」
『暗い顔しないで。2人とも生きて戻れたんだから、それだけでもう十分じゃない?』
「そっか。でも、僕にちゃんと教えてくれなかった事は怒ってるんだからね。雪音ちゃんが教えてくれたから良かったものの」

そういえば、太陽にはやんわりとしか伝えていなかった。自分の汚い部分を知られる事が怖くて、都合のいいことしか話さなかったんだ。

『それは…ごめん』
「まあ続きは無事に帰れてからって事で」
「あ、そうそう。栗花落家と今回婚姻関係を結ぼうとした家はどちらも違法行為に手を染めていたとして僕がしっかり証拠を押さえたからね。警察にも提出済みで、今頃皆纏めてお縄についている頃じゃないかな」

淡々とヒロトさんが言うが、あまりにも凄すぎる事をサラッと言い過ぎだ。なんでただの社長のヒロトさんがここまで優秀すぎるんだろうか…。怖すぎる。瑠璃さん、本当にヒロトさんで大丈夫だったんだろうか。

『なんか、凄いですね、色々と…』
「まぁ、ヒロトさんだから…」
『そ、そういえば両親と蓮華は…』
「勿論無事だよ。散り散りに逃げたお陰で連中も居場所を特定しにくかったみたいだね」
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