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Diva!【イナズマイレブンGO】

第20章 Ripple!〈栗花落 菖蒲〉


「非常事態だったとは言え、中学生の時に僕の家に泊まったでしょ?その時から母さんが菖蒲の事凄く大好きみたいで。ずっと家に連れてきてって言ってるんだ」

そ、そんなに太陽のお母さんに好感持てて貰えてたんだ…!ちょっとびっくりだけど、でも太陽の家に今度はちゃんとした形で泊まりに行きたい。

『今日の夜、お父さんとお母さんに聞いてみる。決まったらLINEするね』
「うん」

高校に入ったら、何だか太陽も大分落ち着いたな。昔は忠犬みたいな感じだったけど、こうして話していると凄く大人っぽくなったと思う。それどころかミステリアス感も増してきている様な気がする。

『じゃあ、此処までだから』
「送ってくよ。菖蒲一人じゃ危ないから」

やっぱり、太陽は私の事をちゃんと女の子として見てくれている。こんなに大雑把で、素直に気持ちも伝えられない私の事を。そんな私をそういう奴だと決め付けないで接してくれる所が、私が彼を好きな一番の理由なのかもしれない。そういえば…もう少しで太陽の誕生日だ。許可が下りたら、プレゼントでも送ってみようか。

『…ありがと』
「うん」

さり気なく握ってくれる手が暖かい。世間で言う恋人繋ぎというのが新鮮で、少し嬉しくなる。ニヤけない様に必死に我慢しながら、帰り道を二人で歩く。少し落ち始めていた夕陽が綺麗に輝いていた。

『送ってくれて、ありがと』
「気にしないで。それじゃあ、また明日」
『うん』

家に帰ると、既にに待機していた私の姉である蓮華が、椅子に座って紅茶を飲んでいた。

「菖蒲お帰りー!紅茶飲む?」
『うん、飲みたい』

最近はこうして蓮華と紅茶を飲みながら話すのが毎日の日課で、こうしてクラスの事とか色んな事を話している。受験期からの日課というか、勉強に疲れた時にこうして30分程リラックスしていた。

「うちのクラス凄いねー。太陽君と菖蒲が一緒だし、雪音ちゃんと剣城君?も一緒だし」
『それから姉さんも一緒だしね?』
「本当。あれだけクラスあって一緒になるって凄いよねぇ」
『最近は双子で一緒のクラスになる事もあるみたいだよ』
「まぁ、私達の場合は家で話してるから、学校で話す事ってそんなに無いんだよね」
『それは言えてる』

双子だと、一緒にいがちだから、友達作れないのでは?という事を懸念して態々クラスを分けるらしいが、私達の通う高校は成績第一である。
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