第9章 雪やこんこん♪
「はぁ〜…ぬくぬくで快適だわ〜」
そう言って脱力しながらこたつ机に突っ伏すサナを見て、みかんを剥いて食べていたヴィケオアは少し眉を寄せる。
「あまりその魅惑の机に入ってますと飢え死にますよ」
「みかん食べながら物騒なことを言わないでよ!! (汗)」
ガバッと起き上がってヴィケオアにツッコむサナ。
「あ! ヴィケオア、久し振りにアレやってよ。子供たちと雪遊びする
約束してたんだけど雪が大半が溶けちゃってさ。
お願い!」
お祈りポーズで言うサナにヴィケオアは少し呆れながら言う。
「全く…待たされるチビ達の気持ちも察してやれ
直ぐに呼んでこい」
「了解♪」
ヴィケオアの言葉にサナはニッコリ笑うと子供たちを呼びに部屋を出て行く。
「……戦いにしか使ってこなかったこの魔法で人を楽しませることが出来ると教えてくれたあの方に感謝だな」
そう呟くとヴィケオアは外に出る支度をすると部屋を出る。
ギルドの外にはサナと子供たちが待っていた。
「みんな、これからヴィケオアが魔法を見せてくれるからね♪」
サナの言葉に子供たちは瞳を煌めかせながらヴィケオアを見る。
ヴィケオアは苦笑いしながらも魔法を両手に集める様にしていた。