【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第156章 ◇第百五十五話◇始まりの場所で愛を誓う(下)【運命の決戦編】
恒例の掃除を終えて、寝支度を整えた私は漸くベッドにダイブする。
こんな日も、こんな時も、何日も使っていなかったせいで埃をかぶっていた部屋の掃除はしないわけにもいかないし、手を抜くわけにもいかない。
仕方ない。
それが、私が永遠に一緒にいたいと思った人なのだからー。
「よし、じゃあ、早急に始めよう。」
私に馬乗りになったリヴァイ兵長は、疲れ切ったこの身体をまだ酷使させる気らしい。
欲望の鬼だ。
それをなんだかんだ受け入れる私は、何だろう。
あぁ、もうなんでもいいや。
リヴァイ兵長のキスは気持ちがいいし、私の身体に触れるリヴァイ兵長の手は優しい。
耳にかかる吐息も、私の名前を呼ぶ声も、大好きだ。
この時間が、何よりも愛おしいから。
余計なことを考えるのは、やめてしまおうー。
「リヴァ、イ…っ、もっと…っ。」
「あぁ、期待しとけ。今夜は寝かせる気はねぇよ…!」
ふたりきりのお城で、愛してる人に永遠の愛を誓ってもらって、情熱的に愛される。
なんて素敵なんだろう。
もっと、もっと欲しくて、リヴァイ兵長の首に手をまわす。
甘えるように見上げれば、少し荒々しいキスをくれた。
私はきっと、どんなおとぎ話のお姫様にも負けないくらいに、幸せだー。
たとえば、私達の物語の結末を誰かが悲しんで涙したって。
私達だけは、この恋がどんな結末を迎えようと、愛してあげよう。
「愛してる…っ。」
どちらからともなく吐息と共に囁かれる愛の言葉ー。
明日の命も分からない世界に生まれて、誰かを愛して、その誰かにも心から愛される。
それはとても尊い、奇跡なのだからー。