【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第154章 ◇第百五十三話◇苦難を、幸せと呼んだから【運命の決戦編】
「私もリヴァイ兵長のバーンが見たかったなぁ。」
リヴァイ兵長の自室に戻り、ソファに座った私はそう言って甘えるように抱き着いた。
チラリと私を見下ろしたリヴァイ兵長は、何か思案するように瞳を上に動かした後に口を開いた。
「それは残念だったな。」
誤魔化すことに決めたらしい。
でも、そうはさせない。
あの日、私はずっと待っていたのだからー。
「結婚式に乱入する予定だったんでしょう?
バーンってするつもりだったんですか?」
「覚えてねぇ。」
「えー、嘘だぁ。ねぇ、本当はどうするつもー。」
うるさいーとばかりに唇を塞がれる。
あぁ、いつもリヴァイ兵長はこれだ。
ズルい。
だって、そんなことされたら、意地悪したかった心諸共私はとかされていく。
そして、もっともっとそのキスが欲しくなる。
長い髪に綺麗な指を乱暴に絡ませる噛みつくようなキスに、私も応戦する。
背中にまわした手で肩に抱き着けば、そのままソファに押し倒された。
「ねぇ、リヴァイ兵長?」
「ん?」
キスをしたり、身体を撫でたりしながら、私達は甘え合うように言葉を交わす。
「幸せだなぁ、と思っただけです。」
ふふっと笑うと、私の首元に顔を埋めていたリヴァイ兵長が少しだけ身体を起こした。
「余裕だな。待ってろ、すぐに幸せの絶頂に連れてってやる。」
口元がニヒルに歪む。
あー、と思ったときには首に噛みついたリヴァイ兵長の思いのままだった。