【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第147章 ◇第百四十六話◇信じて待っていた【女型の巨人編】
王宮の中にある挙式場には、招待客が続々と集まってきているようだった。
式が始まるまでもうあまり時間がない。
侍女にウェディングドレスに着替えさせられ、髪のセットも化粧も終わっても、私はまだ、新婦控室の窓の向こうにリヴァイ兵長の姿を探していた。
あれからそんなに日数は経っていないのに、この世界ではいろんなことがあった。
特に調査兵団は本当に大変だったと思う。
そのすべてを蚊帳の外で何も出来ず、状況を新聞記事でしか知れないもどかしさを感じながらも、それでも迎えに来てくれると信じて待っていた。
でも、もうすぐ結婚式が始まる。
王族の関係者と結婚してしまえば、もう本当に私は逃げられなくなる。
今だって、控室の前に憲兵団の兵士がついて私を見張っている。
窓の外を食い入るように見ていると、扉を叩く音がした。
返事をすると、すぐにその扉が開く。
入ってきたのは、会いたかった人の中の1人だった。
真の王の親族の結婚式、真の王であるヒストリアは出席するのだろうとは思っていた。
「クリス…タ、じゃなくて、ヒストリア女王様だったわね。」
「やめてください。ヒストリアでいいですよ。」
困ったように言って、ヒストリアは私を見ると悲しそうにした。
「ごめんなさい。私と遠い親戚の人だったんですよね。
どうにか結婚を止められないか頑張ってみたんですけど、
どうにもできなくて…。」
「ヒストリアが謝ることじゃないよ。
それに、きっと、リヴァイ兵長が迎えに来てくれるから。」
私はまた、窓の外を見る。