【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第16章 ◇第十五話◇入団【調査兵団入団編】
私は窓際の椅子に腰を下ろし、いつものように窓の外を眺める。
ハンジさんが、調査兵団の入団意思について考える時間をくれたおかげで、私は1日をかけてじっくり悩むことが出来た。
でも、そのおかげで、エルヴィン団長へ気持ちを伝えに行ったときにはまだ赤く染まりだしたばかりだった窓の外の景色は、私が部屋に戻る頃には暗闇に変わってしまっていた。
少しの灯りがあるだけの外の世界は、真っ暗で、とても不気味だ。
エルヴィン団長からは、分隊長を務めるハンジさんの隊への所属が命じられた。
調査兵は所属する隊の中でいくつかの班に分かれことになる。
慣れるまでは、私はハンジさんの班でお世話になることになった。
でも、当面は班行動はせずに、私は体力づくりをメインの訓練を行う。
そして、その合間に、壁外調査に向けて、リヴァイ兵長率いるリヴァイ班との壁外任務で実績を積むようにということだった。
両手を強く握り、震えそうになるのをなんとか耐える。
今頃、家族はどうしているだろう。
貴族達ばかりの内地で、嫌な思いをしていなければいい。
笑ってくれていればいい。
まさか、自分の娘が調査兵団の兵士になっているなんて夢にも思っていないだろう。
そんなことを思いながら窓の外を眺めていると、視界の向こうに思わぬ人物が現れた。