【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第127章 ◇第百二十六話◇花嫁になり損ねたブライズメイド【女型の巨人】
今日の非番は、フロリアンと一緒に過ごした。
次回の壁外調査で調査兵団を退団し、結婚することが決まっているフロリアンが、結婚式前に婚約者を紹介したいと言ってくれたことで、非番の日を合わせたのだ。
巨人に捕食されかけて大けがをしたのが、彼が結婚を決意するきっかけだったことで、あのとき、命を助けた私に礼を言いたいということだった。
カフェで会った婚約者は、おっとりとした印象のとても優しそうな好青年だった。
気の強いフロリアンを愛おしそうに見つめていて、とてもお似合いで、見ているこっちまで幸せな気分になった。
「ね?ボーッとした人だったでしょ?」
夜、兵舎に帰ってきた私は、フロリアンとマレーネの部屋に来ていた。
確かに、少し天然が入っていたかもしれないー。
そんな婚約者のことをボーッとした人だと表現したフロリアンからは、そんなところも好きなのだろうなと分かるくらいに幸せそうなオーラが出ていた。
今日は非番ではなかったマレーネ達は、以前から婚約者とは何度か会ったことがあり、顔見知りなのだそうで、フロリアンのその表現におかしそうに笑う。
「優しそうな人でよかったよ。気の強い人だったら、毎日喧嘩ばかりの夫婦生活だからね。」
「うるさいわね!」
意地悪く言った私に怒るフロリアンだけれど、それでもやっぱり、とても幸せそうなのだ。