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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第99章 ◇第九十八◇真相を握り潰すなら貴方のため【恋の行方編】


「私が、真相を知ってるって知ったら、リヴァイ兵長が悲しむから。
 私の分の悲しみまで、余計に背負わせなくていいんです。」

は、困ったような笑みを浮かべた。
その笑みは、慈愛に満ちているように思えた。
そのときふと、ハンジは少し前に自分が言った言葉を思い出す。

『言っておくけど、リヴァイがを守りたいように、だって、
 リヴァイには傷ついて欲しくないと思ってるんだ。忘れるなよ。』

あのときも別に、売り言葉に買い言葉で言ったわけではない。
本当にそう思ったから、自分ばかり傷つこうとしているリヴァイに分かってほしくて言ったのだ。
でもー。
お互いを守るために、自分を傷つけることしか知らない不器用な2人だと思っていた。
でも、違う。
お互いを守るためなら、どれだけでも強くなれるだけのようだ。
愛する人が傷つかないでいてくれるのなら、自分についた傷くらいきっと、本気で平気だと思っているのだろう。

「ねぇ、疲れただろう?
 どこかに泊って帰ろうか。」
「嫌です。早くリヴァイ兵長に会いたいです。」
「言うと思ったよ。」

ハンジは苦笑した。
朝から晩まで馭者をお願いしているモブリットには申し訳ないが、もう少し頑張ってもらうしかない。
何と言っても、人類最強の兵士まで味方につけてしまった調査兵団のじゃじゃ馬姫の願いなのだからー。

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