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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第98章 ◇第九十七話◇悪魔との交渉【恋の行方編】


シェーンハウゼン家は、ユーリヒ家とライバル関係にある大貴族だ。
政治面でも常に対抗していて、いつもお互いの足を引っ張り合おうと必死になっている。
そこでもし、ルーカスが犯した罪の証拠を手に入れたら、喜んで政治の場に持ち出してくるだろう。
そうなれば、ユーリヒ家は貴族界で失脚するどころか、生きる場所を失う。それこそ、路頭に迷うことにー。

「もしかして、君は、僕を脅しているのかな。」
「あなたが私の願いを聞き入れなかったと分かったら
 すぐにその証拠を彼に渡すようにお願いしてる。」
「まさか、君をこの屋敷から出してやるとでも思ってるのか。」
「私が帰ってこられなくても一緒。その途端に、上官は証拠をぶちまける。」
「嘘だ。俺を言いなりにするためのハッタリだろ。」
「じゃあ、やってみる?
 私が言っていたことが真実だと分かったときには、
 あなたはこの優雅な生活をもう二度と送れないようになっているけどね。」

恋人同士だったときだって、こんなに真っすぐにに瞳を見つめられたことはない。
揺れない瞳は、嘘を吐いているようには見えない。
でも、執事が証拠を残してしまうようなミスを犯すとも思えない。
ルーカスは、神童だと称えられ続けていた頭脳を必死に働かせた。
でも、どんなに考えても、選択肢はひとつしか残されていないという答えしか出てこない。
まさか、ただの田舎娘だとバカにしていたに足元をすくわれるとは思ってもいなかった。

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