【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第40章 ◇第三十九話◇会いたい…【調査兵団入団編】
「うまいな。」
不意に、リヴァイが口を開いた。
包帯を巻かれた自分の右手を開いたり、閉じたりしている。
あまり動かすなと慌てる医療班の兵士に、リヴァイは優しく言った。
「これからも、傷だらけのおれ達をよろしく頼む。
お前らがいるから、おれ達は自由に飛べる。頼りにしている。」
「…っ!はい、もちろんです…っ。
任せてください。」
医療班の兵士は、涙を流すまいと唇を噛み、頭を下げた。
(動かしたら痛いくせに。)
リヴァイを見下ろし、そう思ったけれど、苦笑をにじませたハンジがそれを指摘することはなかった。