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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第38章 ◇第三十七話◇親友を亡くす地獄【調査兵団入団編】


留守番組だった新兵と数名の先輩兵士が見守る中、壁外調査に出かけた調査兵団が帰ってきた。
帰還日も予定通りで、先輩兵士達は少し安心しているように見えた。
エルヴィン団長に続き、リヴァイ兵長、分隊長達が門をくぐってやってくる。
戻ってきた調査兵達は、見たところ出かけたときの数から減っていないように感じたが、荷馬車に並べられている人間の大きさをした布が、犠牲は避けられなかったことを無言で語っていた。
そんな中、一緒に授業を受けるようになってから、姉のように慕っていたの姿を見つけ、クリスタはホッとして駆け寄った。

「おかえりなー。」

声をかけようとして、顔を見た途端、言葉が喉の奥に引っ込んだ。
無事の帰還を喜び合う兵士、カラネス区の住人に自慢気に手を振る兵士、それとは対照的に、負傷して苦しそうな顔をしている兵士、巨人の恐怖に屈したのか絶望的な顔をしている兵士、いろいろいる。
でも、の表情は、そのどれとも違っていた。
顔色が真っ青なわけでもない、どこか怪我をしている様子もない。
は、暴れ馬だと有名なテュランの背中に背筋を伸ばして座っているのに、生きていなかった。
分かっている。彼女は生きている、彼女の心臓は動いているのだろう。
でも、確かに、クリスタには、生きていないように見えたのだ。

「目が死んでるな。ルル辺りが死んだか。」

隣に立つユミルがを見上げながら言った言葉で、自分が感じた違和感の理由を理解した。
そうか、綺麗な澄んだ色が魅力的な彼女の瞳から、色がなくなっている。
そこには、光を映すどころか絶望すら宿っておらず、ユミルの言った通り、死んでいた。

「ルルさん…!」
「あっ!待て!クリスタ!!」

クリスタは、続々と門をくぐってくる兵士の中から必死にルルの姿を探した。
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