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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第32章 ◇第三十一話◇壁外調査初日の洗礼【調査兵団入団編】


必死に馬を走らせ、戦死した兵士達の後ろに配置されていた班が巨人と交戦しているのを見つけた。
遠くからしか見えないが、巨人の数は4体。
その周りには、巨人が死んだ後に上がる蒸気も確認できる。
少なくともあと5体はいたはず。
蒸気が上がっている巨人が残りのもう1体ということだろうか。
でも、私を焦らせたのは巨人の数じゃない。
交戦しているのは、以前、私を目の敵にしていた3人の女兵士達だった。
わだかまりが消えた最近では、一緒に食事をしたり、壁外調査が終わったらショッピングに行こうと約束をしている。
その約束は、たった1人欠けても叶えられない。
でもー。
彼女達は3人で必死に戦っているが、1人が巨人の大きな手の中にいて今まさに食べられようとしている。
他の2人は助けに行きたいようだが、別に3体いる巨人が邪魔で近づけないようだ。

「ルル!」
「足を行く!」
「お願い!!」

私とルルも、アンカーを巨人に飛ばして、馬から飛び上がる。
これで巨人の数を兵士の数がうわまった。
絶対に、絶対に、死なせない。
身体をバラバラに裂かれても、仲間を守ろうと必死に戦った先輩兵士達の意志を私達が、継ぐー!
ルルに右足のアキレス腱を切られた巨人が前のめりに倒れていく。
巨人が思わず手を離したせいで落ちていく兵士をルルが受け止めたのを、私は巨人の頭上から見下ろす。
振り上げた刃には、先輩兵士達の怒りや無念、仲間を助けたいという必死の願いが込められている。
絶対に、仕留めるー。

「よしっ!ー支援に来たよ!!」
「助かったよぉぉぉぉおっ!」
「右行ける?!私達で左行くっ!」
「了解!」

私達が1体倒している間に、彼女達がもう1体を討伐していた。
サッと見る限り、他に犠牲は出ていないようで安心した。
そして、これで巨人は残り2体。
負傷した兵士を除いても私達は4人いる。
少しは勝機が出てきたはずだ。

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