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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第29章 ◇第二十八話◇友人の応援【調査兵団入団編】


今は、ルル達が噂を一蹴してくれたおかげで、調査兵の人達と仲良くさせてもらっているけれど、当時はとてもツラかった。
上官や先輩として私の世話をしてくれているハンジさん達以外に私の味方はいない、家族とも離れ離れになって、私は本当にひとりぼっちになったのだと、そんな風に思っていた。
でも、ハンジさんから聞いたのだ。
そんな私のことを気にかけ、どうしようもなく心配になってハンジさんに助けてあげてくれと懇願してきた調査兵がいたことを。
それが、ペトラだということをー。

「私、ペトラの恋を応援したい。」

絞りだした声。両手で包むようにティーカップを持つ手に力が入って震える。
翼の飾りがついた綺麗なティーカップ。リヴァイ兵長が入団祝いにくれた大切なもの。

『人類最強のくせに潔癖で毒舌で、
 でも、とっても優しい上官からの入団祝いとして頂きます。』

そんなことを言って、このティーカップを受け取ったんだっけ。
いつの間にか、好きな人から貰った宝物になっていたけれど、最初の立ち位置に戻さないといけない。
だって、リヴァイ兵長への恋心を胸に持っている限り、私はペトラの恋を純粋に応援できない。
大切な友人が、恋をする瞳でリヴァイ兵長を見る度に、自分を嫌いになるのはツラい。
あぁ、恋ってこんなに苦しいんだったっけ。

「じゃあ、私はそんなを応援するよ。」

ルルは、前にしてくれたみたいに、私を包み込むように抱きしめた。

「うん、ありがとう。」
「どういたしまして。」

私の頭を優しくポンポンと叩いて、ルルはニコリと微笑んだ。
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