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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第164章 ◇第百六十三話◇勝利の女神に敬礼を【運命の決戦編】


「触るなッ!!!」

リヴァイが怒鳴るように叫んだ。
誰もが驚いて息を呑む。
一瞬、時が凍り付いて止まったようだった。
ライナーとベルトルトは、手を伸ばした格好で固まる。

「…悪い。の願いだから、俺はお前達を許す…。憎みもしねぇ。
 でも…、触らないでくれ…!はこんなかたちでも手を掴んでやりたいんだと思う…。
 でも、俺が嫌なんだ…。お願いだ…、触らないでほしい…!」

リヴァイは、腕の中で眠るを身体全体で包み込むように抱きしめた。
それはまるで、小さな子供が自分の宝物を守るために、他人の目から必死に隠すみたいだった。
痛々しいその姿に、ライナーとベルトルトが伸ばした手がゆっくりと落ちていく。
目を伏せた2人の膝も、地面に崩れ落ちた。
もっと早く手を伸ばせば掴めたかもしれなかったの手は、右手は獣の巨人に奪われ、リヴァイの愛の証が輝く左手には触れることを許されなかった。
に触れたかった彼らの手は、自分の頭を抱え、そして悲鳴のように嗚咽を漏らし続けたー。
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