【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第161章 ◇第百六十話◇起死回生の作戦【運命の決戦編】
獣の巨人達の作戦によって、調査兵団の兵力は二分されてしまった。
シガンシナ区側では、エレンを守るリヴァイ班とハンジ班、ミケ班が鎧の巨人と戦っている。
ウォール・マリア側では、獣の巨人の投石から馬を守る新兵達、馬を狙う2~3m級の巨人の討伐をその他の班、獣の巨人を狙うリヴァイ兵長に別れて、それぞれが必死に戦っている。
エルヴィン団長の指示によって、ハンジ班の私も、ウォール・マリア側で獣の巨人を狙うリヴァイ兵長のサポートをすることになった。
だが、兵力を分けられてしまった時点で、私達は彼らの策中にはまっていたのだろう。
突然、投石を始めた獣の巨人によって、前方にある建物は粗方吹き飛んでしまっていた。
2~3m級の巨人を相手にしていた精鋭兵の多くはその投石によって命を失った。
なんとか生き残った兵士達も後方の建物の物陰に隠れてはいるが、続く投石によってこのあたりをすべて更地にされてしまうまで時間の問題だ。
そうなれば、私達は巨人を倒すどころか、投石によって死ぬことになってしまうー。
これからどうするべきか。
頭を悩ませる私達の向こうで、新兵達が言い争いを始めていた。
どうやら、自分が逃げることに必死だった新兵の1人が、馬を逃がしてしまったようだ。
これではもう、馬に乗って逃げることも出来ない。
でも、新兵の彼は泣きながら叫ぶ。
馬を守ったところで、誰が乗って帰れるのだーと。
オルオがペトラを抱きしめて、獣の巨人のいる方を睨みつける。
どうしても、私達は生きて帰りたい。