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【金城剛士】超感でぃすてにー【B-project】

第2章 夏


暑い。
東京の夏は10年前でも暑い。
朝から玄関前を掃いているけど暑い。

「打ち水大作戦だな…」

独りごちていると、明謙くん、悠太くん、健十くん、剛士くんの4人に会った。これからレッスンかな。

「ゆかりちゃん。おはよう!」
「今日は4人でボイトレなんだ〜♪」
「俺はダンスの方が好きだけどね」
「暑いし早く行くぞ」

みんな努力しててえらい。

「気をつけて行ってらっしゃい。」

わたしもシャキっと頑張るぞ。

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「客間を貸し切りたいの?いいですよ。その日は予定入ってません。」

輝くんから管理人室に電話がかかってきた。なんでも納涼会をマンションのみんなでやりたいらしい。いつもお稽古頑張ってるし、たまには年相応にどんちゃんしたいよね。オバチャンは子供たちが道を踏み外さないようしっかり見守るからね。寮母心。老婆心ではない。
その日は近くの河川敷で花火大会だし、屋上に椅子つきテーブルをいくつか出しておこう。
子供たちの宴会が終わったら自分も久しぶりに飲もうかな。お酒買ってこよう。

バンビ達は買い出し組とセッティング組に分かれ、客間に紙コップや割り箸をセットしたり、飲み物や食べ物をたくさん買っていた。
タツくんは免許を持っているので、車で買い出し組のアッシーをしている。

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5時になって、シャワーを浴びて化粧し直して浴衣に着替えた。セール中のしまむらで買った。
出迎えてくれたのは帝人くんだった。

「ゆかりさん。お仕事お疲れ様です。浴衣姿もキュートですね。」

紳士的にエスコートしてくれる彼に見とれる。うん。顔が良い。

「ゆかりさん、いい匂いがする…」
「ゆかりちゃん、いいおしりだね!」

いつの間にか両脇にいるセクハラの双子。首筋にひんやりとした鼻をつける唯月くん。おしりを触ってくる遙日くん。

「こらっ!大人をからかってはいけません。」

怒るわたしの腰をとってエスコート交代したのは倫毘沙くん。竜持くんはわたしの手を握って離さない。

「今日も一段と素敵だよ。マイシンデレラ。」
「ゆかりは僕の隣に座るんだよね?」

なんか今日みんな積極的じゃない?
やっぱり夏はなにかが開放されるの?
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