【金城剛士】超感でぃすてにー【B-project】
第2章 夏
朝。いつもどうり目覚める。今日は管理人の仕事の日。
私浴衣のまま。なんか身体がヘン。二日酔い?寝違えた?
隣には剛士くん。え?剛士くん????
「ーーーーーーー?!?!」
「ん……」
だるそうな瞳と目が合う。あ、燃える赤……
「お、おはよう」
「はよ」
って、なに。このカップルみたいな会話?!朝から顔が熱い。
「昨日……わたし……」
「お前、俺の歌聴いて、寝たろ。だから部屋まで運んでやったんだよ。そしたら泣いて引き止められて……」
「ごっ……ごめんなさい!!」
なんて恥ずかしい。間違いが起きなくてほんとーによかった。クビになってしまう。こんなとこ誰かに見られる前にはやく出て行ってもらわなきゃ。
「お詫びは必ずするから!!だから今日のところはひとまずさようなら!!!」
「な?!おい……」
無理やりドアを閉めた。鍵も閉めた。
ごめん剛士くん……
さっさとシャワーを浴びて、着替えて昨日の片付けしなきゃ。
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昨日の夜……
「ハァ……手間かけさせやがって。」
「……すぅ」
「おやすみ」
去ろうとする剛士の手を掴むゆかり。
「?おい……」
頬には涙が伝っている。
「行かないで…置いていかないで…」
「…………」
思わずゆかりを優しく抱きしめる剛士。
「今日だけそばに居てやる……」
そう呟いて目を閉じた彼の耳は赤く染っていた。