第13章 タタリネコ

その後、手付かずの自然の雄大さを染々感じたハイキングは清々しい気持ちのまま終わり


昼食には不動滝から車で移動する事約5分の所にある岩魚の里○ざまさんにて絶品料理を堪能した

実はどうしても訪れたくて予約までしていたのだ

付○峡第三の滝が一望出来る大自然の中にある此処は吊り橋を渡った先にお店があるワクワク感満載の場所で

山奥よりも開けて見える滝は一番控え目ながら存分に太陽を浴びてそれはそれは美しく、テラス席からはその全てを一望する事が出来た


豊かな環境を生かした料理が自慢らしく、頼んだ本○定食はイワナ尽くしの贅沢三昧

塩焼きは勿論、新鮮なお刺身や貴重な稚魚の天ぷら等お値段は少し張るけれど、どれを取っても美味しくて頬っぺたが落ちそうになった




「イルミさ「あげないよ。」


「………違いますよ」






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13:12



次いで私達がやって来たのは有名温泉地の間近にある下呂温泉合○村



合掌造りの民家で集落を再現した合掌村は古き良き暮らしを身近に感じられる野外博物館なのだが


散策するだけでも風情を感じられる其処は陶器の絵付けや和紙の絵漉き等、日常では滅多にない体験に参加出来る工房が数個あり、体験工房こそが今回の目当てだ


駐車場から直ぐ見える売店には人の賑わいがあり、それを横目にワクワクと弾む胸



「チケット二枚頂戴。」



なんて受付で淡々と口を開く彼を見上げながら自然と笑みが漏れる私は何だか子供みたいだが

チケットを受け取る手を見届けた途端に軽い足取りで入り口を抜けて

燦々と降る太陽に緑を揺らす合掌村の原風景に小さく息を漏らした


住宅街では決して見る事のない特徴的な三角屋根の古民家は静かに佇み、それだけで長い歴史を垣間見る事が出来る