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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第9章 夏の夜の話







9月のある日



20:17



私達は近所の公園までやって来ていた


古びた遊具が点在する小さな公園には設置された街灯だけがポツリと明るさを見せる

辺りを囲む住宅街には帰宅するサラリーマンの姿はあるけれど公園に私達以外の気配は無い

まだまだ残暑が続くこの季節は暦で言うなら秋になり昼間見える青空も薄い雲を低く伸ばすが相変わらず元気に響く蝉の声に夏の名残を残していて

私達はそんな終わった夏の思い出をささやかに飾る為に少し遅い花火をする事にした


詰め合わせの花火は何が何なのかわからないけど、とにかく一本ずつ手に持った私達の間に100円ライターの炎が揺れる


率先して炎係を受け持ってくれた彼が無言のまま促す仕草に花火をジリジリ焦がせば

パッとカラフルな火花が咲いた



「うはー!夏って感じですね!」


「ふーん。」



同じ様に手に持った花火が色付いた事で彼の表情が見て取れる

まるで無感動な瞳に花火が映ってキラキラと輝く姿は不思議な魅力で満ちていた





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