ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編
第44章 あなたの為なら宇宙へも?
4月のある日
彼の世界にも様々な国が存在する
彼の世界へ渡った私達は今、砂漠の古都を拠点としている
彼が連れ出してくれた豪華客船でのハネムーンで訪れた砂漠のオアシス、ムーシャの街の面影を感じながらも新鮮な異国色を感じる街
東南アジアを思わせる雑多な雰囲気は活気に溢れていた
お昼間は露店や出店が建ち並ぶバザールに波のように人が行き交っている
そんな街の一角にあるホテル屋上のペントハウスからはその様子を眺める事が出来た
大きくてフカフカの天蓋付きベッド、ターコイズブルーや紫等の奇抜な色合いが異国的で
異世界なのに小さなラッグからローテーブルまでどことなくアジアンテイストなのが不思議だ
広い広いバルコニーには当たり前のようにプライベートプールが付いていて、子供達は大はしゃぎだった
そのおかげで今夜はぐっすり眠っているぷっくりとした2人の頬にキスをした私は何気なくバルコニーから街を眺めていた
昼間の活気が嘘のようにすっかり静まった街
その上空には無数の星々がまるでイルミネーションのように輝いていた
砂漠の夜の星が夢みたいに綺麗な事を私はムーシャの夜に知った
彼は今朝「今夜は帰るよ」と言った
その時の光景が脳裏に蘇り思わず思い出し笑いが小さく漏れる