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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第23章 小さな刺客







まだまだじっとりと暑い日射しにじんわり滲んだ額の汗を拭いながら達成感に浸っていた私は油断していたのだ

人間の日常生活において必然的に発生する洗濯物を片付けただけなのにどうしてこうも清々しいのだろう……なんて青空に微笑んでいた私は刺客の気配に気付かなかった

ベランダの窓を開けば外気より幾分か涼やかな冷房が心地好く

まだ起床していない彼の姿に、また寝顔コレクションが増えるなぁ……なんて気を良くしていた私の視界の端………


ブーンと嫌な羽音と共に小さな刺客は威風堂々と入室したのである




(…………………蚊……………!!!!!)



その姿を確認した瞬間私はそれまでのスローな動きからは想像も付かない速さで窓を閉じた




「………………ッ」




今以上の侵入を許してはならない…………!!!!!


秋の味覚特集をでかでかと掲載する雑誌

紅葉を推しまくる旅番組



……………私は本当に油断していた…………奴等はまだ生きている……!!!



私はあんなちっぽけな害虫に臆している訳じゃない

虫が大の苦手の私でも素手で戦える数少ない相手に違いないのだが、噛まれるのだけは絶っっっっっっ対に嫌なのだ


赤く腫れ上がって目立つし何てったって痒い!!!!!


夏場の夜眠れないのは大体痒いからだと子供時代を振り返る(偏見)




何処だ…………何処に消えた……………ッ




(クソッ……!!見失ったぁっ……!!)



皆さんはご存知だろうか………実は蚊は花の蜜や樹液を吸っているだけで生きていける

と言うか実はそれが主食だ

では何故血を吸うのか……?

それは人間の血液の方が栄養価が高く効率が良いからである

ちなみに血を吸うのはメスだけというのは豆知識だが、そんな事はどうでもいいッ!!!


しっかりと主食がありながらも簡易的に済ませようだなんてゲスな根性が何より気に食わないッ!!!!



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