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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第17章 過保護さんと動揺







「もうっほんまに別世界ですよね!!!!!なんか、天空の……あれですよッ!!!!」



千畳○カールに続くロープウェイは日本で一番高い所にある駅、なんて呼ばれているのだが

上昇するにつれて自然の美しさを実感する事と成った

空中散歩と言った所か…………ロープウェイからは山肌一面の美しい紅葉を眺める事が出来たのだ


他にも遊歩道も無い人の進入を阻む滝が眼下に望めたりと

ロープウェイだけでこんなに満たされて良いのだろうかとすら思わせる元風景の美しさに私は上着を脱ぐという当たり前の事を忘れて


そして、地面に降り立った時には堪えていた感動を爆発させるが如くはしゃいだのだ


結果、滝の様な汗を流している訳だが致し方ない


レストランの窓辺に嬉々として席を陣取った私は其所から見える絶景につい数分前と変わらず胸を高鳴らせていた



「ほんまにめっちゃ綺麗ですねッ!!!!私感動してますッ!!!!」


「うるさ……声量間違えてるよ。」


「紅葉ってこんなに鮮やかなんですか?!?!?!ほんまにめっちゃ綺麗ですよねッ!!!!!」


「綺麗だね、まだうるさいけど。」


「イルミさん……紅葉って何色やと思います………?」


「汗拭かないの?」


「赤………違うんですよ……そう……カラフルッ!!!!」


「鬱陶しい。」




ここに来てたった数分で私の中の紅葉はすっかり色を変えていた


大袈裟でも何でも無く、本当にカラフルなのだ


ロープウェイの終着駅、千畳○駅から見えたのは一面の山肌が黄金色に輝く神秘的な景色だった


太陽に照らされた特徴的に湾曲した山肌は自然に出来た事が不思議なくらいに美しく弧を描き


仰ぎ見た空には薄い雲が倍速したみたいに早いスピードで秋風に流されていて

普段間近で眺める事が出来る草木とは違う高山特有の環境が生んだ背丈が低い植物が地面に根を張っていた

そして其れ等全てが黄色や茜色朱色に染まっているのに一枚一枚、一本一本に濃さや薄さが違って目にも鮮やかなコントラストを生み出していたのだ




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