暖かい氷を私にください。《ユーリ!!! on ICE》
第9章 もうひとつの衝撃
勇利side
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氷を磨ぐこの音が僕には昔から心地よく聞こえた。
ジャンプを飛び終わり着地と同時に舞い上がる、氷の塵。
会場に響き渡る、音。
全てが僕にとって大切なものであり大好きだった。
ヴィクトルに憧れたあの時から頭の中でリンクを楽しそうに滑る自分とヴィクトルを何度も想像した。
でもプレッシャーにメンタルと
それが僕の隣から離れてくれなかった。
それでもこの氷と共に僕は成長してきた。
スケートがなければ僕はどんな人間になっていたのだろうか。
ねぇ、。僕は君とまたあのリンクを滑りたいな。キラキラに光るあの衣装を着た君に。