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卵焼きは甘い派ですか?【ONE PIECE】

第13章 彼の妹



 久しぶりのまともな休日。昨夜少し夜更かしをしたローはまだベッドの中で微睡んでいた。
 ふと、寝室に人の気配を感じる。何かの勘違いかと思いながら薄目を開けたら、思い切り揺すり起こされた。

「お兄ちゃん!起きてよ!!
ねぇ、聞いて!お兄ちゃんに買ってもらったプラダのバック、彼氏が勝手に売っちゃったの!」
「……ラミ、連絡してから家に来いって前から言ってるだろ。しかも寝室に勝手に入るな」
「えー、だって連絡したのに全然返信ないんだもん。ねぇ、今日休み?新しいバック買って?」

 お願い、とラミはきゅるんと目を輝かせた。
 歳の離れたこの妹は、共働きであまりかまってやれない負目からか両親から散々甘やかされて育てられた。ロー自身も寂しい思いをさせまいと小さい頃から面倒をみてやったが、その結果がこれだ。
 学費も生活費も親に負担してもらって、バイト経験もないくせに一丁前にブランド物ばかりねだってくる。しかも付き合う男はクズばかりで金目のトラブルが絶えない。

「前に買ってやったばかりだろうが。少しは自分でどうにかしろよ」
「だってママが困ったときはお兄ちゃんに頼れっていつも言ってるもん」
 頬を染めて膨らましても全然可愛くない。ブランド大好きでもまだバイトして家の手伝いをしてるナミの方がまだマシだ。

「お願い!あ、今日のディナーはフレンチ予約してるから。SNSで話題なの〜」
「それもおれの奢りだろうが」
 母親に言われるまま、妹に合鍵を渡したことをローは心の底から公開した。

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