第3章 エリート医師の恋愛事情
病院内のコンビニで繰り広げられるとある会話。
「トラファルガー先生って、今フリーなんだって!」
「へぇ、ヴィンスモーク先生と付き合ってるのかと思ってた〜」
「でも去年まで別の病院のドクターと付き合ってなかった?」
今日もハイスペック、エリート医師の噂が飛び交っていた。
それは看護師だったり、薬剤師だったり、事務職員だったりするのだが、ひとつ言えることは彼は女性職員にモテモテだということだ。
病院内で働いていれば、いろいろな噂が耳に入る。その中でも若い女の子たちに大人気なのはトラファルガー・ローという医師だ。
(どんな人なんだろ?)
このコンビニで働き始めてしばらく経つが、まだ噂の彼がどんな人なのかわからない。
「フリーなら、告白しちゃおっかな?」
「ムリムリ。この病院の職員とは付き合わないって断言してるから。せめて飲み会とかで仲良くなって、連絡先ゲットしてからじゃないと。
お姉さん、肉まんひとつ!」
「ありがとうございます。カラシ付けます?」
まあ、どんなにイケメンで人気でも自分には無縁なんだろうけど。