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【黒子のバスケ】冷たくて優しい

第1章 冷たくて優しい


ー大輝くんが好きなの。ー
ー…あー俺もだ。ー
さらに「じゃあ付き合うか?」と付け加えて昔みたいに頭を撫でてくれた

嬉しすぎて
ー本当に?ありがとう!ー
ーガキかよ。つーか、付き合っても何も変わんねーだろ。ー

長年の好きがいっぱい溢れて思わず告白して…

断られると思ってたのに受け入れてもらって…

でも本当だ…何か変わったかと言われると…

そもそも付き合うって何なんだろう。

トボトボと歩きながら美術室へ向かっていると
「さん。今から部活かい?」
「はい!先輩もですか?」
美術部部長で3年の潮見先輩に声をかけられる。

何度も賞を取っている凄い人なのに何かと気に掛けてくれる素敵な先輩だ。

「いつも早いんだね。」
「先輩こそ。いつも早いですよ?」フフッと笑っていると

「何かあったのか?少し元気がないように見えるが…」
そう声をかけられ美術室のドアを開けようとしていた手が思わず止まる
「…いえ。あの…」
固まった私の代わりに先輩がドアを開けながら
「先輩として良かったら聞くが…僕じゃ頼りにならないかな?」

「…そんな…ことないです。」
「良かった…先輩としては後輩には頼られたいものでね。」
「でも、あの…こんなこと聞いていいのか…」
「さんの事なら何でも聞いてあげたいよ。」

サラリと言われると心の中で燻っていた不安が不思議と言葉になる
「…潮見先輩は付き合うって…付き合って上手くいくってどういう事だと思いますか?」

先輩は少し考えてから
「そうだな…まあ相手にもよるだろうが一般的には一緒に帰ったり、デートしたり、スキンシップやお互いの気持ちを語り合ったりとかかな。」

「そうですよね…普通はそんな感じ…ですよね。」
「…例の彼氏と何かあったのかい?」
「…何かあればいいんですけどね…何も…なくて…」ハハッと力なく笑うと

「…困ったね…君にそんな顔をされると弱いな…彼もなかなか罪深い男だね」

先輩の手がスッと伸びてくる
「…え?」何のことかと思いキョトンとしていると
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