• テキストサイズ

【黒子のバスケ】冷たくて優しい

第1章 冷たくて優しい


「…で、何だよ?」
目だけで私を見た彼

さつきちゃんと一緒の時より低い声で聞かれ
「…あ、今日一緒に帰れないかなと思って…無理…」
だったらーと言おうとすると

「いいぜ。んなことで、わざわざ聞いてくんな。」
「ごめん…じゃあ部活終わったら…」
「…あー美術室まで迎え行ってやっから待ってろ。」
「う、うん!ありがとう。」

教室に入る前に去っていく彼をチラッと振り返ると面倒くさそうに首筋をポリポリかいているのが見えた。

照れたときの彼の癖だ。

それが嬉しくて、やっぱり好きだなと思いながら思わず頬が緩む。

教室に入ると
「さん。おはようございます。」
「桜井くん。おはよう。」
彼は桜井良くんー大輝くんと同じバスケ部だ

とても可愛らしい雰囲気の彼だが強豪バスケ部でレギュラー入りするほどだ。やはり彼も人一倍負けず嫌いなのだろう。

「嬉しそうですね…何か良いことでも?あ…生意気にスイマセン」
「何で桜井くんが謝るの?」
「…実は…大輝くんと一緒に帰れることになって」
フフフと両手を頬に当て一緒に帰れる事を喜んでいると

「さんって…可愛いですね」
「わ、わた、私?可愛いのは桜井くんでしょ!」
恥ずかしくて思わずパシンと彼の肩を叩きながら言うと

ーなんか違うと思いますけど…青峰さんも可愛い彼女がいて幸せですねー
という言葉に表情が暗くなる

それに気づいた桜井くんが
「どうかしましたか?」
「う…ん大輝くん…私のこと少しは可愛いとか、ちゃんと好きって思ってくれてるのかなって…大輝くんモテるし、不安で…みんなが仲良くしたがってるの知ってる?」
「…それは」

「考えだすと止まらなくて不安になっちゃうんだ」
「青峰さん好き嫌いはっきりしてるから…ちゃんとさんのこと想ってると思いますけど…僕なんかの言葉じゃアレですよね…スイマセン」
「…ううん。そんな事ない。ありがとう」

今の大輝くんをよく知っているであろうチームメイトの言葉に少しは自信持ってみようかな

ー放課後楽しみだなー
/ 14ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp