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【黒子のバスケ】冷たくて優しい

第1章 冷たくて優しい


それからコンクールに向けて作品を完成させた。

先輩とは気まずくなるかと思ったけど優しい気遣いのできる人だーあの後も自然に接してくれている。
「ひかり…か。良い作品だね。」
ー彼にとっては君がきっと… 苦笑しながら作品を眺める先輩
「…先輩」
「…やっぱり敵わないな…」

なんと声をかけようかと迷っていると
「ったりめーだ!誰にもやらねーよ。」
フワッと爽やかなミントのような香りとともに肩に重みを感じる
「ハハッ退散するよ」

先輩が去ってから
「チッ!アイツぜってぇ諦めてねーぞ。…お…い…」
「大輝くん!大好きだよ(ニコッ)」
満面の笑みを向けて振り返る

大輝くんは一瞬ハッとした表情をして
「は俺の傍でヘラヘラ笑ってろよ。ずっと…」
眩しいものでも見るように優しく目を細めて微笑んだ大輝くんの顔が近づいてきてドキドキしながら目を閉じると唇に柔らかい感触がした。

手を繋いだこともキスをしたことも喧嘩をしたことも無かった私達はすれ違ってお互いの気持ちを曝け出して本当に初めて心が通い合った気がした。

宝物みたいにギュッと腕の中に閉じ込めるように抱きしめられて
「…やっと…俺のだ」
絞り出すように呟く大輝くんの声がちょっと震えてたのは私だけの秘密。
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