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【黒子のバスケ】冷たくて優しい

第1章 冷たくて優しい


「俺はじゃねぇとダメなんだよ!出会った時から好きだ…だから嫌いなんて言うな…結構キツイ…から」
最後の方は力無く、まるで迷子になった子供のようで
思わず大輝くんの背中に手を回す
ーすると大輝くんもギュッと抱きしめ返してくれる。

「…私ね…ちゃんと好かれてるってずっと自信なかったの。さつきちゃんに嫉妬してさつきちゃんみたいだったらって…大輝くんのこと傷付けてたね」

「…んなこと」
「へへっ大輝くんは変わらないねーずっと優しいの。嫌いって言ってごめんね…大好きだよ」
恥ずかしくて大輝くんの胸に顔を埋めながら言葉を紡ぐ


ーわたしはよろしくね。ー

あの時からだ。ずっと変わらねェ…さつきとは違うんだ。

は俺の大事な…。

「お前じゃなきゃ意味ねぇんだよ!」
「傍にいて欲しいのはなんだよ。」
あいつに言われるまでもねぇ…

呟くように言われた言葉に一瞬ポカンとしたが

まるでヤキモチを焼いてくれているような発言
「…ヤキモチ…なーんてね…違うよ…ね」
「だったらなんだよ。カッコ悪りィだろ」
意味を理解すると顔に熱が集まり口元がニヤける

「…変な顔して笑ってんなよ」
『嬉しくて…大輝くんあんまりそういうの言ってくれないから』
「口に出して言うのは苦手でよォ…悪りィ不安にさせて」
『ううん。今のだけでも嬉しい…本当は何にもしてくれなくても傍にいてくれるだけで幸せなの』
『…なのに、大輝くんが優しいのは私だけが知ってたら良いなって思うの…嫌な女でしょ?』
「俺が優しくしてェのも甘やかしてやりてェのもだけだって思ってる…もっと思ってる事言えよ!」
「…もう…大嫌いとか言うなよな!」
『…え…ごめんなさい。
「マジで心臓に悪かったからよォ」
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