第2章 ★あなたが何者でも、私は#NAME1#が…好きです★
「…とう……し…ろ………。」
「……………。」
誰かに体を揺らされて目が覚める。
「千里…。」
「L?」
「大丈夫ですか?ずいぶんうなされていましたが?」
Lの指が千里の頬をなぞる。
千里はそれで自分が泣いていたことに気づく。
「……大丈夫……。」
「何の夢を見てたんですか?」
「わかんない…でも、すごく怖かったような気がする。」
急に不安が襲う。
自分が誰なのか。
どこから来たのか。
何もわからない。
何もない。
涙が溢れ出す。
Lは千里を優しく抱きしめる。
「L?」
ただ何も言わず抱きしめてくれるL。
そして、Lは口を開く。