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【イケメン戦国】新篇 燃ゆる華恋の乱☪︎華蝶月伝

第4章 蒼き隻眼竜の逆鱗 * 伊達政宗






『あっ…政宗ぇ…!』




乱れろよ、美依。
俺の腕の中で、可愛く。
もっと俺を欲しがれ、

お前に与えてやるから、
心も躰も、死ぬほど好くしてやる。




『ぁんっ…ぁあ…っ政、宗ぇ…!』




そして、俺の名を呼べ。
狂うくらいに甘く、
刹那の甘美な悲鳴を…
俺にもっと聞かせてくれ。

愛しているから、
美依、お前を。
誰よりも、何よりも、
お前は俺の"唯一"だから。

灼熱の想いを受け止めてくれ。
全て、曝け出したっていい。
本当に可愛いな、
こんなにぐずぐずに蕩けて……















『ぁっ…も、だめぇぇ……っっ!!』

────もっと俺を魅せろ、美依















(また、夢か……)


褥から身体を起こし、ぼんやりと視線を動かす。

まだ、夜は明けていなかった。
俺はまだ暗い御殿の自室で、たった今まで見ていた夢を思い出しながら…
小さく溜息をつき、軽く目を閉じた。

美依と恋仲になり、身体を重ねるようになってから。
俺はその甘美な瞬間を、夢に見るようになっていた。

夢の中でも美依は可愛く乱れて…
それはもう現実と間違う程だ。
白い柔らかな肌、甘い息遣いに、奥を穿く感覚まで。

それらは生々しい程に現実的で、夢の中でも俺は美依に欲情し、その小さな身体を何度も突き上げる。
勿論、実際に熱を注げる訳ではない。
その"瞬間"になると…
必ず俺は、そこで目を覚ますのだ。




「馬鹿みてぇに溺れてるよな…俺」




ぽつり、と呟いて胡座に頬杖をつく。
今まで、こんなに一人の女を想った事はなかった。

勿論、それなりに色恋は経験してきたつもりだ。
女にもそこそこ触れてきたし、『愛し合った』経験だってそれなりにある。

それでも…それは『それなり』なのだ。
美依を相手にすると、その経験とやらはどれだけ薄っぺらいものだったかを思い知る。
想う度にに飢えてくような感覚も。
名前を呼ばれるだけで苦しいと思う事も…

全て美依が教えてくれた、初めての感情だ。

好きになるたび、欲しくて堪らなくなる。
抱けば満たされても、またその分渇く。
焦がれ、息が詰まるほどの愛しさも…全て俺があいつに如何に溺れているかを象徴しているようだった。






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