第18章 鴇色の華に魅せられて * 織田信長
「っ……!」
瞬間、ぞわりと一際強い快感が這う。
美味そうに男のモノを咥える、妖艶な顔つき。
それを見た途端、躰は一気に駆け上がった。
堪えなんて利かない、頑張って張ってきた自制の糸が音を立てて切れた。
ぷつん、と。
実際にそんな音が聞こえた気がして、
「くっ……!」
俺は流されるまま、思いっきり精を吐き出した。
美依の頭を押さえつけ、その喉の奥に熱いものを注ぐ。
自尊心が傷つくとか建前はどうでも良くなってしまい、ただ快楽を感じたくて……
躰を突き抜ける吐精感に、ただ身を委ねた。
美依は苦しかったのか、少し顔を歪めたが、それでも精を啜るようにして吸い上げる。
やがて、美依の喉がゴクリと音を立て、飲み込んだというのが解った。
「はぁっ…ぁ……っ」
「んー…いっぱい出ましたね……」
「美依……っ」
「濃くて…熱い、のぶなが様の味だぁ」
(なんだそれは…うっとりとして)
情けなくも息を荒らげれば、俺の脚の間に座り込んでいる美依が、口元の精を舐めながら愛おしげに笑む。
俺の味だと、男の白濁を嬉しそうに舐めるその姿は、普段の美依からは考えられないほど色っぽい。
乱れた襦袢から見える胸元や、剥き出しの脚は赤く染まっていて、酷く艶めかしくて。
酒が入り、酔っ払うと美依はこんなにも大胆に色香を放つのか。
それに驚き、攻められているという現実がありながらも…それも愛らしいと思ってしまうから困ったものだ。
「ね、のぶなが様ぁ……」
「……なんだ」
「まだ、気持ち良くなれますよね……?」
「……っん……!」
すると、美依はまた俺の顔を覗き込みながら、今達したばかりの昂りを再度扱き始めた。
再び与えられる甘美な悦に、否が応でも躰は反応して火照り始める。
何を考えている、美依。
望み通り俺を好くしたのだから、もうそれでいいだろう?
だがそう思っていたのは、俺だけだったようだ。
美依は期待に満ちた眼差しで見つめながら、ひたすらに俺の雄を愛撫して。
感じれば勃ってしまう。
"俺自身"は再度芯を持ち、また欲望のままに屹立し始めて……
濡れた昂りを擦られ、酷く淫靡な水音まで響いた。