第17章 太陽と月の恋人《後編》* 秀吉、光秀
「…っ好い、堪らない……!」
「はぁっ…美依……っ」
「……っぁ、あんっぁあ……っ!」
不意に唇が離れると、また艶かしい嬌声を溢れさせる美依。
何度も達した躰は、鋭く敏感になっている。
少しの刺激でも簡単に階段を駆け上がってしまって…
絶え間なく軽い絶頂を見ている感覚に、美依は若干恐怖を感じながらもそれに呑まれた。
二人が与えてくれる快感は、いつもの二倍だ。
これ以上好くなったら、自分が自分で無くなってしまいそうで怖い。
それでも……それに抗えない。
むしろ、もっと与えてほしい。
二人を感じたい、もっともっと感じたい。
今日の行為は一夜限りと解るから。
今夜だけは…『二人の恋人』でありたい。
「光秀、さ……っ秀、吉、さ……!」
離したくない、二人を。
大好きな二人を、癒してくれる大切な人達を。
美依は今度は自分から光秀に口づけた。
腰も自ら上下に動かし、扱く手も速めて。
さすれば、秀吉の顔も光秀の顔も、熱に歪む。
『二人は自分で感じてる』と思えば、精一杯自分からも与えたいと……
そんな美依の姿勢に煽られれば、必死に繋ぎ止めていた理性のタガも外れるというもの。
『犯された美依を癒す』と言う目的は、いつしか『気持ち良く啼かせたい』というものに変わり……
秀吉も光秀も、まるで貪るように美依を求めてしまう。
「も…っ出る……」
「んっ…はぁ、ぁ……!」
「美依……っ」
────そう、お前が望むなら…いくらでも
「あっぁあぁぁぁ……っっ!!」
また大きな波に攫われた美依は、声を抑えられずに仰け反って一際高く啼いた。
中が搾り取るように蠢き、強い締め付けに堪えられる訳もなく……
秀吉はそのまま己の欲望を解き放った。
瞬間、達した光秀の昂りの先からも精が勢いよく飛び出し、美依の手をべっとりと汚す。
三人して息を荒らげるも、美依は恍惚な表情を浮かべて。
ゆっくりその精に塗れた手を見たかと思ったら、光秀の白濁を躊躇いなく舐めた。
「美依……」
「んっ…二人とも、お腹の中…だ」
「っ……」
「もっと……」
秀吉と光秀は顔を見合わせる。
心は……もう決まっていた。