第17章 太陽と月の恋人《後編》* 秀吉、光秀
「────順番な?」
「っ……」
「ほら…脚の力を抜いてごらん、美依」
「あっ……!」
すると、光秀は熱の先を圧迫し、ぐりぐりと蜜口に押し付ける。
すぐに滑って入ってしまいそうなそれは、入口付近で焦らすように擦りつけられ……
美依はその焦れったい感覚に、光秀を潤む目で見上げた。
その先の快楽を知っている、何度も与えられ、時には意識を飛ばすほどの強い悦を。
受け入れたくて、脚の強張りを緩めれば、光秀は不敵に笑って……
そのまま、灼熱を狭い場所を掻き分けて挿し込んだ。
「あっぁあ……っ」
「んっ…相変わらず、きついな……」
光秀の端麗な顔が、熱に揺れている。
ゆっくりと挿入されて、奥の口まで穿かれてしまえば、内壁が吸い付きずっぽりと嵌っている感じがする。
大きくて苦しい、と思う間もなく、それは少しだけ引き抜かれて……
また子宮口に当たるように、音を立てて突き立てられた。
「あぁぁっ!」
「締まる、好い……」
「あ…みつ、ひ……」
「中も、消毒だな?」
そうして開始された抽挿は、中を抉って理性まで吹っ飛ばす。
気持ちいい所を擦られ、美依は仰け反って涙声を響かせた。
肌を規則正しく叩かれる音、雄と雌が擦れる淫靡な水音は、桃色の空気をさらに助長していく。
頭の中まで蕩け、噎せ返るような色濃い交わりに、酔って呑まれようとしていたら。
秀吉が顔の横で膝を付いてきて、口元に猛々しい昂りを差し出してきた。
「美依……こっちも、な?」
「あっ、秀吉、さ……っ」
「咥えられるか?」
すでに硬く屹立し、筋張っているそれ。
艶々と妖しく濡れているようにも見えるのは、露が溢れているからか。
美依は手を伸ばし、恐る恐るその熱杭を掴む。
握ってみればものすごく熱くて、硬くて……脈打っているのすら解って。
────ああ、秀吉さんだ
それを感じ、美依は躊躇いなく口に含んだ。
舌を絡ませるように動かし、啜ってその滴る露も一緒に飲み込む。
さすれば、上からは湿った色っぽい溜め息が聞こえてきて……
見れば、秀吉の顔も恍惚に歪んで美依を見下ろしていた。