第14章 愛逢月の秘蜜ーその後の秘密ー * 政宗、家康
(可愛いな……いつまでも見てられる)
『時間差で美依の部屋から出ようぜ』と言った政宗さんが、名残惜しそうに美依の部屋から出ていき……
俺はと言うと、真横で未だ眠る美依を見ながら、その柔らかな肌を撫でていた。
腰の線をゆるゆると往復し、下に移動して太ももの線もゆっくりと手のひらで辿る。
まだ熱を帯びている小さな体、やっぱり俺だけで癒してやりたかったと、そう思ってしまうのは仕方ないと思った。
そして…きちんと思いを伝えなければ。
三人での行為でも、きちんとそこに想いはあったから。
それは美依に伝えてやらないと。
ただ欲を満たすだけに抱いた訳ではないと。
────つまり好きだと言う事
「美依……好きだよ」
「う、う〜ん……」
思わず滑り落ちるように想いが口をついて出た直後、可愛らしい声と共に美依がゆっくり瞼を開いた。
長く濃いまつ毛が開かれ、焦点の合わないふわふわした様子でいたけれど……
すぐに俺の視線とかち合うと、驚いたように見開かれる。
「……おはよう、美依」
「い、え、やすっ……!」
「もう体は辛くない?」
「〜〜〜………!」
(あれ……?)
すると美依は一瞬にして顔を朱に染め、そのまま体ごと俺とは反対の方向を向いてしまった。
照れているのか、その丸く小さな後頭部からは恥ずかしさで湯気が上がっているようにすら感じる。
意識してくれているんだな。
それがなんだか嬉しくて、俺は美依の小さな背中に自分の体を寄せた。
そして優しくその頭を撫で、髪を梳きながら美依にいつもの様に話しかける。
「……恥ずかしいの、美依?」
「あ、当たり前じゃない……!」
「今更って気がするけど。昨日の乱れたあんたも見てる訳だし」
「そ、それを言わないで……!」
まあ、当然と言えば当然か。
媚薬に冒され、男二人にその淫欲を慰めてもらって…
散々欲しいと強請り、体に熱を注がれ、最後には好すぎて意識まで飛ばした美依。
でも、どうやら昨夜の記憶はあるらしいから、それは安心したかな。
俺はさらに美依の体にぴったり寄り添った。
そして、少しだけ上半身を上げ、敢えて美依の耳元で囁いてやる。