第12章 愛逢月の秘蜜《前編》* 政宗、家康
────揺れる想いと蜜影
想いの行き先はどこなのか、
心の矢印は、どこに向いているのか。
だが、今からの情事はそれすら関係ない。
ただ、淫欲を慰めてやる。
それだけの淫らな行為が幕を開ける。
「あっ…ぁっ……」
「美依……」
「家康、がっつくなよ?」
「どっちが。あんたに言われたくないです」
「ぷっ、確かに」
三人が重なる影が、襖に映る。
近づいては離れ、また深く混じって……
部屋の中を異常にまで濃い桃色に変えていく。
(────これで、楽になれる)
美依はただ与えられる悦に身を委ね、甘美な声を上げた。
媚薬によって鋭くなった躰はさらに火照り……
際限なく熱を上げては溶け出していったのだった。
愛逢月の秘蜜《前編》
ー了ー
*.☪︎ ┈┈┈┈┈次回予告┈┈┈┈┈☪︎.*
『家康、政宗ぇ……!』
二人に快感を与えられ、淫らに乱れる。
なにもかもかなぐり捨てて……
ただ、はしたない熱に溺れる蜜夜。
『結局は……どうなんだ?』
政宗と家康。
美依はどちらの想いに応えるのか。
それとも、どちらにも応えないのか。
それは、蜜事が終わった後の秘密。
次章>>>>
愛逢月の秘蜜《後編》
⚠︎注意⚠︎
次章は三人での閨になります。
苦手な方はご注意ください。