第9章 黒と蜜、紅と熱 * 信長VS信玄《共通ルート》
────私のココロは、
一体誰に向かっているの?
「あっ…ぁんっぁあ……っ!」
今宵も天主に響くのは、私の啼き声。
ほのかに灯る行燈が、二人の影を淫らに揺らして…
そして、いやらしく乱れる正体は私と信長様だ。
「美依…っ、好い……」
「そ、んな…っしたらぁぁ……!」
「したら…なんだ。好くなってまた気をやるのか、ならば手伝ってやる」
「……っぁあん!」
また繋がりが深くなり、私は仰け反る。
奥の口を何度も抉られ、激しい穿きに否応なしに快感が走った。
抽挿されるたびに、酷い水音が耳に届く。
それに私の喘ぎ声や信長様の吐息が混じって、天主が色濃く色付いていく。
四つん這いの私の腰を掴み、打ち付けてくる信長様は、まるで獰猛な獣みたいだ。
鋭く滾った熱で私の中を突き、感じる場所をピンポイントで攻めてくる。
信長様によって快楽を覚えてしまった私の躰、そうされるのが嬉しくて、全てを受け入れてしまう。
そう…『気持ち』以外は。
「あぁぁぁ………っっ!!」
「くっ……」
ドクッ…ドクッ……
幾度目かの絶頂を見た直後、温かな精が私の中に放たれた。
お腹の中が満たされる感覚、襲ってくる気怠さ。
私の中にいる信長様自身が脈を打っているのすら感じられて……
私が息を荒らげていると、信長様は昂りを抜きもせずに私に覆いかぶさり、耳に掠れた甘い声を注いできた。
「……まるで搾り取るように、中が動いているな。そんなに嬉しいのか?」
「はぁっ、はぁっ……」
「本当に愛らしい女だ、もっと…与えたくなる」
「っ……」
顎を捕らえられ、首だけ振り向かされると、信長様の視線と絡み合う。
爛々と燃える真紅の瞳、色濃く煌めくそれは欲情しているのが丸わかりで。
(怖いくらい、綺麗。でも───………)
少し寂しそう。
瞳の奥に、知らない感情を隠しているような。
思わず魅入ってしまえば、信長様は色っぽく目を細め、そしてまだ中にある熱を揺すぶってきた。
それは次第に硬度と質量を増し……
完全に勃ち上がってしまえば、また私の内壁を圧迫するような感覚を覚え、私は目を見開いた。