その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第1章 番外編①「〜私の使命と家族としての在り方〜 」
「フフフ…私も最初に言ったと思うけど……ツナ達を守りたいと思う気持ちは綱吉よりも強いし……
何よりも私が彼らを守りたいと思ったから向こうで様々な話に出てくる彼らは
ハッピーエンドもあればバッドエンドや多種多様に在った。でも私はこの世界での話が一番好き……みんなが自由にいるから
だから私もこの世界で自由にみんなを守るわ。それは綱吉……貴方も含まれているから」
[え?]
綱吉は瞬きする。
私は言った。
「この世界へ共に来てくれた貴方と貴方のファミリーは私が守るから……だから見守っていてね」
彩花の言葉に綱吉は瞠目すると泣き顔に近い笑顔で言った。
[そうするよ……頼むぞ……彩花…]
そう言って彼は光の粒となって私の中に入った。
「…Si.私のツナ…」
私はそう呟くと目を閉じる。
目を覚ますと尚吾と千鶴が心配そうな顔で私を見て居た。
「お父さん? お母さん?」
私の掛け声に2人瞠目すると言った。
「目が覚めたんだな彩花!」
「貴女が全く反応も無く眠っていたからもしかしてと思って…」
千鶴の涙に揺れる双眸を見て私は微笑むと話す。
「ごめんなさい。ちょっと内側である人と大事な話をしていたからこっちの呼び掛けに答えられなかったの」
「大事な人?」
首を傾げる千鶴と尚吾に私は頷く。
「まだお2人には話していない事があります……私を……あなた方の娘としての私の事を知る覚悟はありますか?」
その問いに2人は頷いた。
私は2人の覚悟を認めると自分の今までの事を全て話した。