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【鬼滅の刃】私の師範が派手すぎる

第2章 おつかい




「やだ怖いっ!!」
「この状態が続くようであれば、柱が行かなければならないかもしれません…」
「え、もう柱に行ってもらった方が良くない?早く解決した方がいいんじゃない?それ!」


階級が中の上なのに勝てないって、だめだよそんなの、柱じゃなきゃきっと…怪我人が増えるだけだ。
ただでさえ鬼殺隊は、人数が少ない。およそ百名ほどしかいないって、師範が言っていた。
でも、それを聞いたのも半年くらい前だから…きっと今はもっと減っているはず…。

これ以上怪我人が増えてしまったら、鬼殺隊が消滅してしまう…!


「や、やだなぁ、怖いなぁ…」


柱がいくべきだよ…
二週間も続いてるなら、もう一般隊士じゃどうしようもないよ………たぶん。


「…舞千さんでも、怖いことってあるんですか…?」


少しだけ目を見開いたアオイちゃんが、頭を抱えた私を見つめて問う。
私が怖いもの知らずだとでも言いたそうな質問だけど…決してそんなことはない。
幽霊だって、いるかどうかもわかんないけど怖いし、何もないところから音が鳴ったらびっくりしちゃうし…
鬼なんか特に、怖いなんてものじゃない。


「こ、怖いよ!怖いに決まってるじゃん!鬼は特に、一歩間違えたら死んじゃうんだもん…」


そう、死ぬのだ。
頸を斬り落とせなかったら、死んでしまうのだ。
怖くないわけがない…!


「…怖い、けどさぁ」
「……舞千さん…?」


でも、その恐怖さえ覆してしまうのは、鬼に対する殺意だ。
憎くて、憎くてたまらない、滅すべき存在。
例え、戦闘中に刀が折れようと、この命の灯火が消えようとも…


「この手で、一体でも多く鬼の頸を斬れるなら、どんなに怖くても私は強くなりたいって思う」
「!」
「…私は、鬼を殺さなきゃいけないの。何がなんでも、それだけは覆らないんだ」


強く拳を握りしめ目を閉じると、まぶたの裏に浮かぶのは大切な家族のこと。

あの日を忘れることなど、死ぬまできっとない。
血の匂いと、まだ幼かった私には抱えきれないほどの悲しみ。
そして、鬼に対する怒りと憎悪。


「鬼は、絶対に許しちゃいけない存在なの」


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