第4章 記憶と真実
リヴァイの方も、が自身を責めるためにこんな話をしたのではないと、当然だがわかっている。
しかし、前世でを看取る時に言った言葉を思い返すとリヴァイは謝罪せずにはいられなかった。
「本当に…すまなかった…、俺は……」
「四月一日さん、四月一日さん?目が覚めているようでしたら先生の診察よろしいでしょうか?」
「あ…は、はい!!」
リヴァイが何かを話そうとしたが、タイミング悪くカーテン越しから看護師に話しかけられてしまった。
静かだったベッドから話し声が聞こえてきて、意識が戻ったと気づいたのだろう。
小さな声で会話をしていたため、おそらく内容までは
聞かれていないはずだ。
が返事をすると、シャッとカーテンの開く音がして年配の医師と看護師が入ってきた。
「四月一日さん、2101年5月1日生まれで間違いないですか?」
「はい…」
医師がの氏名や生年月日で本人確認をすると、簡単な問診と薬の説明をされた。
*****
「では、受付で支払いをして、隣の窓口で薬を受け取って帰ってください」
「はい…ありがとうございました…」
はリヴァイに付き添われながらベッドから出ると、まっすぐ受付まで向かう。
点滴の効果なのか、症状が軽減していて少しフラつきながらも歩くことはできた。
「支払いと薬をもらってくるからここで座っていろ」
「あ…ありがとうございます…それと…ご迷惑おかけして…すみませんでした…」
「謝らなくてもいい、緊急入院とかにならなくてよかった。そのかわり、明日は1日ゆっくり寝ておけよ」
「はい…」
リヴァイが支払いをし、隣の窓口で2日分の薬を受け取ると2人は車に戻りマンションへと帰っていった。