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進撃の巨人SS詰め合わせ(作者まりも)

第6章 良いお年を【エルヴィン】


――出発は大晦日の22時だろ?勝負は大晦日の晩御飯後だ。いいかい?晩御飯後にきっと執務室で最後の事務処理をしてから出発する。そこに君が私特製の、飲んじゃえば10時間は起きないスーパー睡眠薬入りの紅茶を持っていく。寝たエルヴィンを部屋に運ぶのはミケとリヴァイの役目。モブリットはエルヴィンの字を真似て欠席と代理人が行くという謝罪文を書くんだ。その手紙をミケが持って王都に行く・・。簡単に言えばそんな所だけど、どうだろう!――

こういう作戦を練るハンジ分隊長の目は子供のように輝いている。
「悪くねぇな」
「団長の字を真似ですか・・。まぁ団長の直筆の何かが手に入れば何とか」
「懸念すべき点はエルヴィンが紅茶を飲むかという所と、直筆の手紙の入手だな」
このメンバーの中では、意外かもしれないがミケ分隊長が一番冷静で的を射た事をいうのだ。
「紅茶を飲ませるのは俺に任せろ。直筆の手紙はお前が入手しろ」
「直筆の手紙ですか・・。団長が書いた手紙はもちろん手紙なので、もう先方に渡ってしまっています。まだ出していない手紙はありません。その他の直筆のものとなれば、調査兵団内の承認サインのみとなりますし・・」
「あるだろう、お前の手元に」
声色からリヴァイ兵長は何かを確信しているようだ。
「お前宛の、エルヴィンからのラブレターだ」
それが一番だね・・そんな声が方々から聞こえてくるが、はいそうですね・・と差し出せないのは当然の事。
「ちょっ!無理ですよそんなの!」
抵抗しようとするが、調査兵団が誇る幹部集団、特に人類最強に睨まれては末端の兵士は従うしかなかった。
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