第1章 血の雨に咲く華
「そろそろ貴様の望みを叶えてやろう。喜べ、瑠璃月…」
瑠璃月の蜜壺に、ネウロは自身を当てがった。
「ああ…っ!!ネウ、ロ…!」
人間の男とは比べ物にならないそれが捩じ込まれ、蜜壁がギチギチと音を立てて拡がる。
瑠璃月は痛みをこらえる為に、また唇を噛み締める。
今度は血が滲んで来て、口内に鉄の味がした。
ネウロが瑠璃月の顔を両手で包み、深く口づけて来た。
「っ!?」
それに気を取られていると突然、奥まで突かれ律動を送られる。
灼けた鉄杭を穿たれるような苦痛の中に、僅かながらの快楽が混ざり合う。
「ネ、ウ…っ、やめ…ぇ!」
「死ね、瑠璃月。」
ネウロは瑠璃月の首に手を掛けた。
その手に次第に力が込められ、最早呼吸の出来なくなった瑠璃月の顔は苦痛に歪み切り、無意識にネウロの腕を掴んで抵抗していた。
だが瑠璃月の首を絞めていると、蜜壁がネウロ自身を強く締め上げ、より優れた快楽をもたらす。
瑠璃月の視界は白み始め、四肢からは力が抜け、次第に意識が遠退いていく。
暫くして、ネウロが瑠璃月の首を絞める手の力を緩めてやると、意識朦朧だった瑠璃月は激しく噎せ返り、酷く荒い呼吸を繰り返し始めた。
「ネ、ロ…ど…して…!?」
「瑠璃月…」
不意に抱き締められ、より激しい律動を送られる。
先程よりも良い快楽に、瑠璃月はまた高みへと導かれる。
「はぁ…あんっ、あああーーーっ!!」
「っ…」
ネウロは瑠璃月の中を、その白く濁った熱で満たした。
身体を離す事もせず、瑠璃月の首筋に顔を埋めたままのネウロに愛しさが込み上げ、たまらずその髪を撫でた。
「ネウロ…何で…?」
「やはり貴様は愚かだな…我輩は愛しているからだ、瑠璃月を。」
「ネウロ…ゴメンね…!!」
瑠璃月の両眼から、熱い涙が滝のように流れた。
ネウロは瑠璃月の、手当てを施した手首を掴んだ。
「もう二度と、自分で自分を傷つけるな。貴様は我輩が守ってやる。」
「ネウロ…!ありがとう。」
瑠璃月は、凍てつき閉ざされていた自身の心が、完全に融けていくのを感じながら、ネウロと結ばれたまま、深い眠りに就いた。