第80章 幕間その伍:柱だヨ!全員集合?(前編)
だが、彼は直ぐに口元に笑みを浮かべると、「父親か、そうか」と何故だか嬉しそうに言葉を紡いだ。
「あ、そう言えば。悲鳴嶼さんも継子をとったとうわさで聞きましたけれど、どんな子なんですか?」
甘露寺が話題を変えるべく言葉を投げかけると、悲鳴嶼は思い出したように肩を震わせた。
「とても実直で優しい子だ。だが、今は任務で出かけていて不在だが、いつか君達にも思っている」
「そうですか!今日会えないのは残念ですけれど、もしかしたらしおちゃ・・・汐ちゃんとも仲良くなれるかもしれませんね」
そう言ってほほ笑みあう甘露寺と悲鳴嶼は、まるで我が子を自慢する親のように見えた。そんな二人を見て、汐は悲鳴嶼の継子がどんな子なんだろうと微かな期待を膨らませるのだった。