第157章 不滅<弐>
その頃。
「緊急招集ーーーッ!!緊急招集ーーーッ!!」
鴉の鋭い声が、森中に木霊する。
その後ろをすさまじい速さで追いかけるのは、風柱・不死川実弥。
「産屋敷襲撃ッ・・・。産屋敷襲撃ィ!!」
(お館様・・・!!)
かつてない程の非常事態に、その顔は青ざめ、大量の脂汗が浮かんでいた。
その報せは他の柱達の元にも届き、伊黒は顔を真っ青にしながら、蜜璃は涙目になりながら、必死に産屋敷邸を目指す。
無一郎、しのぶ、義勇。そしてその後ろから汐と炭治郎も彼の後に続き、全速力で駆け抜けた。
(間に合え・・・っ!!)
最悪の事態を振り払うように、汐達は縋る想いで輝哉の元へ急いだ。