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【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第129章 強くなれる理由<肆>


蜜璃はかつて、自分の特殊な体質により辛い思いをしながら生きてきた。
そんな自分が初めて認められたのが、産屋敷輝哉が治める鬼殺隊。

そんな蜜璃を鍛えていたのは、かつての炎柱・煉獄杏寿郎だった。

蜜璃は彼の下で炎の呼吸を学んでいたが、うまく使いこなすことができずに悩んでいた。
そしていつしか、自分は鬼殺隊に向いていないのではないかとすら思うようになってしまった。

しかし、そんな蜜璃を、煉獄は決して見限りはしなかった。

『弱き人を助けることは、強く生まれた者の責務。亡くなった母の教えだ!甘露寺はいずれ、俺をも超える剣士になるだろう!』

それはかつて、自身の悩みを初めて煉獄に相談した時の事だった。

『君の膂力も体の柔らかさもさることながら、奇抜な髪色だって見方を変えれば、鬼の気を引き人を明るくする、立派な才能だ!』

――何より君には、人を愛する心がある!君の育手になれて俺は幸せ者だ!誇りに思う!
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