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【鬼滅の刃】ウタカタノ花
第121章 記憶の欠片<肆>
その夜。
美しい十六夜の月がかかる空の下を、何やら怪しげな影が動いていた。
六尺ほどの身の丈に、筋肉流々の身体をした男のようだった。
その全身からは闘気が湯気のように立ち上り、空気を震わせていく。
男の顔には、ひょっとこの面があった。
静かな夜の終わりが、訪れようとしていた。
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